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Concert  コンサート情報

波多野睦美 歌曲の変容シリーズ 第1回
「バロックの歌」~女王たちのアリア

2005年128日(木) 19:00開演

全席指定 5,000


波多野睦美(メゾ・ソプラノ)
寺神戸 亮(バロック・ヴァイオリン)
秋葉美佳(バロック・ヴァイオリン)
深沢美奈(バロック・ヴィオラ)
懸田貴嗣(バロック・チェロ)
芝崎久美子(チェンバロ/ポジティブ・オルガン)
梅原恭子(朗読)

大きなコンサートホールではなくサロンや広間などの小さな会場で生まれ、親しい人の中で歌われ、文化や教養、感性を共有する人々の親密な交流の中で育まれた歌曲。まさにこのような歌曲を味わうのに最適な当ホールで、ルネサンスから20世紀までの歌曲の歴史を見渡し、その時代ならではの様式の変化、また同時に時代を越えても変わらず聴く人の心に訴える歌曲の魅力を、熟成期を迎えた大人の歌手、波多野睦美が伝えていくシリーズ。第1回は、バロックの歌。前半はバロック・オペラの中に息づく女性たちの様々なドラマを。後半はイギリス音楽史に輝くヘンリー・パーセルのオペラ「ダイドーとエネアス」からの抜粋を、女王と魔女の一人二役でお聴きいただきます。

プログラム

~バロック・オペラのアリアより~

H.パーセル:嘆きの歌/聴け!すべてのものが (「妖精の女王」より)
A.チェスティ:いとしい人のまわりを (「オロンテア」より 女王オロンテアのアリア)
C.モンテヴェルディ:さらばローマ (「ポッペアの戴冠」より 皇后オッターヴィアのアリア)

**********休憩**********

~H.パーセルのオペラ「ダイドーとエネアス」より抜粋~

私が横たえられる時 (女王ダイドーの嘆き)
われわれの策略は (魔女たちの歌)

プロフィール

波多野睦美(メゾ・ソプラノ)

ロンドンのトリニティ音楽大学専攻科を修了。イギリス・ルネサンスのリュートソング演奏で印象的なデビューの後、イタリア・スペインのバロック歌曲から日本・イギリス・ドイツ・フランスの近現代の歌曲を重要なレパートリーとして、常に新鮮なアプローチでコンサートやCD録音を行っている。陰影に富む表情、心に残る人物像の表現で独特の存在感を放つ。日本の現代作品では、2005年カリフォルニアのパシフィック・リム音楽祭に出演、間宮芳生の「セレナーデ3」を歌い、絶賛される。パーセルの「ダイドーとエネアス」、モーツァルトの「イドメネオ」などオペラ出演でも注目されている。9月21日、バロックアリアを集めた「ひとときの音楽」(エイベックスクラシックス)を発表予定。

寺神戸 亮(バロック・ヴァイオリン)

桐朋学園大学卒業。1983年日本音楽コンクール第3位入賞。デン・ハーグ王立音楽院にてシギスヴァルト・クイケンに師事。〈レザール・フロリサン〉〈コレジウム・ヴォカーレ〉等ヨーロッパを代表するオリジナル楽器アンサンブルのコンサートマスターを歴任、現在は〈ラ・プティット・バンド〉等のコンサートマスター。室内楽奏者の分野では〈トウキョウ・バロック〉を主宰、99年にはオリジナル楽器弦楽四重奏団〈ミト・デラルコ〉(水戸芸術館所属)を結成。また95年以来「北とぴあ国際音楽祭」を中心に指揮者としても活躍している。

芝崎久美子(チェンバロ/ポジティブ・オルガン)

国立音楽大学及び桐朋学園大学古楽器科研究科を卒業。1989年、第3回古楽コンクールで最高位を、同時に第1回栃木蔵の街音楽祭賞を受賞。国立音楽大学音楽研究所研究員を経て、91年よりオランダのアムステルダム・ヴェーリンク音楽院に留学し、チェンバロをG.レオンハルトに師事。2001年文化庁派遣在外芸術研修員としてイタリアに派遣され更に研鑚を積む。同年、ソロCD「優しき嘆き」をリリース。国内外の主要な古楽祭や演奏会に出演。多彩な即興演奏による通奏低音は高く評価されている。

秋葉美佳(バロック・ヴァイオリン)

桐朋学園大学在学中より〈バッハ・コレギウム・ジャパン〉他のメンバーとして演奏活動を始め、2004年にブリュッセル王立音楽院のバロック・ヴァイオリン科修士課程を首席で卒業。現在同校のバロック・ヴィオラ科で研鑽を積みながら〈リチェルカーレ・コンソート〉〈ラ・プティット・バンド〉他のメンバーとして活動。故久保田良作、立田あづさ、若松夏美、寺神戸 亮、ルイス・オッターヴィオ・サントス、シギスヴァルト・クイケンに師事。

深沢美奈(バロック・ヴィオラ)

東京芸術大学在学中に第3回日本室内楽コンクール入選。1997年、東京文化会館小ホールにてヴィオラ・ジョイントリサイタルを開催。中馬敬子、浦川宣也、河合訓子、菅沼準二に師事。バロック・ヴィオラを森田芳子、若松夏美に師事。これまでに〈レストロ・アルモニコ東京〉〈ザ・バロック・バンド〉〈バッハ・コレギウム・ジャパン〉〈オーケストラ・シンポシオン〉〈コンヴェルスム・ムジクム〉〈オーケストラ・リベラ・クラシカ〉等に参加。

懸田貴嗣(バロック・チェロ)

東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程古楽専攻修了。チェロを鈴木秀美、藤森亮一、北本秀樹に師事。ボンポルティ国際古楽コンクール室内楽部門で第1位と聴衆賞、及びORF録音賞を受賞。2005年夏以降、イタリア、スヴェニアの音楽祭や北とぴあ国際音楽祭、ヘンデル・フェスティバル・ジャパンなど国内の主要な音楽祭、録音に参加するなど、ピリオド楽器を中心に活動を続けている。〈バッハ・コレギウム・ジャパン〉〈オーケストラ・リベラ・クラシカ〉〈アンサンブル・ヴィン・サント〉のメンバー。

梅原恭子(朗読)

ラジオ日経“赤坂朗読サロン”にてアナウンサー白川次郎および演出家の武藤直路に朗読を学ぶ。パイプオルガンとドイツの童話「ふしぎなオルガン」を、また中国楽器と「杜子春」など、器楽との共演を中心に活動している。