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Concert  コンサート情報

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ダニエル・オッテンザマー
クラリネット・トリオ・アンソロジー

2023年74日(火) 19:00開演
全席指定 6,500

ご好評につき完売いたしました
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ダニエル・オッテンザマー(クラリネット)
シュテファン・コンツ(チェロ)
クリストフ・トラクスラー(ピアノ)

幼馴染みで音楽的な繋がりも深い3人が、あらゆる時代に書かれたクラリネット、チェロ、ピアノのための三重奏曲に意欲を持って取り組んでいます。ウィーン古典派、ドイツ・ロマン派、フランス印象派から20世紀、現代の極めて興味深い作品まで、選りすぐりのプログラムを携えてやって来ます。

 

Message from the Artist

 

私たち3人は幼なじみで、長年にわたり音楽的なつながりを深めてきました。
今回、私たちはあらゆる時代に書かれたクラリネット、チェロ、ピアノのための作品を網羅的に取り上げる画期的なプロジェクトに取り組み、既に全28曲を7枚組のCDに収めています。その名も「クラリネット・トリオ・アンソロジー」。
今回のコンサート・ツアーでお届けするプログラムは、それぞれクラリネット三重奏の編成の歴史を辿るもので、作曲家たちが使った音の組み合わせの可変性をお見せします。

スタートはベートーヴェン。そして、彼の有名な「街の歌」です。シンプルなメロディを用いた作品で、聴衆はコンサートの後にそれを口ずさんだり、口笛で吹いていたそうです。第3楽章では、ある流行歌の主題をもとに変奏曲を展開しています。

ブラームスの三重奏曲は室内楽の最高傑作の一つで、今日のコンサートのフィナーレを飾ります。ロベルト・カーンはそのブラームスに憧れ、クラリネット三重奏曲とこの3つの楽器のための「セレナード」を作曲しました。ブラームスへの敬愛が感じられるだけでなく、彼自身の作曲の巧さも明らかにした作品。私たちにとって、彼の作品に出会えたことはとても重要な発見でした。

ムチンスキの幻想的三重奏曲は、荒っぽい舞曲やリズミカルな音楽と、感動的で繊細な楽章が好対照を成しています。

イサン・ユンはクラリネット三重奏のための作品において、音とリズムの新境地を見出しました。クラリネットにおける最高の音域、そしてとんでもない技巧を求めるパッセージがもたらす無限の狂喜と、アジア的な音世界が交互に表れます。

ダニエル・オッテンザマー

プログラム

ベートーヴェン:三重奏曲 第4番 変ロ長調 Op.11 「街の歌」
ロベルト・カーン:セレナード ヘ短調 Op.73
ロバート・ムチンスキ:幻想的三重奏曲 Op.26

********** 休憩 **********

イサン・ユン:出会い
ブラームス:クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114

プロフィール

クラリネット・トリオ・アンソロジー

ダニエル・オッテンザマー(ウィーン・フィル首席クラリネット奏者)、シュテファン・コンツ(ベルリン・フィル チェロ奏者)、クリストフ・トラクスラー(ピアノ)という幼なじみのオーストリア人アーティスト3人が、壮大で画期的なプロジェクトに取り組む――それが、あらゆる時代に書かれたクラリネット、チェロ、ピアノのための作品を網羅的に取り上げる「クラリネット・トリオ・アンソロジー」だ。このクラリネット、チェロ、ピアノという楽器編成は多くの名作曲家が取り上げてきた歴史があり、ベートーヴェン、ブラームスに始まり、ブルッフ、フォーレ、グリンカ、ツェムリンスキー、ロータらの作品の中にはこの編成による隠れていた宝物のような曲も。今回3人が集めたコレクションの中には、ツェムリンスキーの作品に触発され、彼の弟子で義兄弟でもあったシェーンベルクが残した16小節のフラグメントもあり、それが世界初録音された。この意欲作「クラリネット・トリオ・アンソロジー」7枚組のCDとして録音され、2022年6月にデッカからリリース。3人はこの収録曲の中から、ウィーン古典派、ドイツ・ロマン派、フランス印象派、20世紀の作品、現代の極めて興味深い作品まで、選りすぐりの作品を携えて世界各地でツアーを展開している。


ダニエル・オッテンザマー(クラリネット)

ニールセン国際コンクールなどで多くの受賞を経て、2009年からウィーン・フィルの首席奏者。ソリストとして、ロリン・マゼール、グスターボ・ドゥダメル、アンドリス・ネルソンス、アダム・フィッシャーらの指揮のもと、ウィーン・フィル、カメラータ・ザルツブルク、N響などと共演。室内楽でもダニエル・バレンボイム、ルノー・カプソン、ミッシャ・マイスキー、ハーゲン・クァルテット、トーマス・ハンプソンらと共演を重ねている。アンサンブル“フィルハーモニクス”の創設メンバーであり、19年からは“ウィーン・リング・アンサンブル”でも活動している。ソロ演奏はソニー・クラシカル、“フィルハーモニクス”ではドイツ・グラモフォンから多くのCDをリリース。22年には、アダム・フィッシャー指揮/ウィーン・フィルとの共演によるニールセンのクラリネット協奏曲が発売予定。

シュテファン・コンツ(チェロ)

ウィーン・フィルに在籍した後、2010年からベルリン・フィルに所属。ソリスト、室内楽奏者、作・編曲家、指揮者として活躍。室内楽では、レオニダス・カヴァコス、リサ・バティアシュヴィリ、ジャニーヌ・ヤンセン、アントワン・タメスティ、ニルス・メンケマイヤー、ゴーティエ・カプソン、ジェラルド・フィンリー、トーマス・ハンプソン、アンナ・プロハスカ、ルドルフ・ブッフビンダー、エマニュエル・パユらと共演。ソリストとしては、ラインハルト・ゲーベル指揮/ドイツ放送フィルとロンベルク、ライヒャ、ヴォジーシェクの協奏曲をソニー・クラシカルに録音した。アンサンブル“フィルハーモニクス”、“ベルリン・フィル12人のチェリストたち”、“Made in Berlin”メンバー。 作・編曲作品の多くが主要オーケストラ、著名アーティストに演奏されている。

クリストフ・トラクスラー(ピアノ)

ソリスト、室内楽奏者、指導者として活躍し、各国の主要ホールで演奏。多様な演奏スタイルと情熱的な演奏に定評がある。シュテファン・ヴラダー、マイケル・バレンボイム、トーマス・ハンプソンなどど共演。アンサンブル“フィルハーモニクス”のメンバーで、ウィーン・フィルの演奏にも定期的に参加している。2022年から、ウィーン国立音楽大学教授。