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Concert  コンサート情報

ラ・ストラヴァガンツァ東京

2012年126日(木) 19:00開演

全席指定 5,500

2011年9月24日(土)10:00発売

(c)星野哲也

ラ・ストラヴァガンツァ東京
 松野弘明(ヴァイオリン)
 井上静香(ヴァイオリン)
 篠原智子(ヴァイオリン)
 依田真宣 (ヴァイオリン)
 篠﨑友美(ヴィオラ)
 森口恭子(ヴィオラ)
 植木昭雄(チェロ)
 黒木岩寿(コントラバス)
 佐藤亜紀子(リュート)
 山田武彦(チェンバロ)

なんと生き生きとした躍動感溢れる音楽! 「奇妙な」「風変りな」という意味を持ち、自らを「ヴィヴァルディびと」と称するラ・ストラヴァガンツァ東京。彼らの音楽は独特です。日本人の精神を持ったヴェネチ人が奏でるヴィヴァルディのような…。ヴィヴァルディの生きた17世紀を遡る千年前、万葉集の時代に生きた日本人の源流とも言える「万葉びと」の感性を演奏に反映することを試みているそうですから、当らずとも遠からじ、かもしれません。だとしたら、彼らは言葉に偽りなくそれを体感させてくれます。万葉集の歌もヴィヴァルディの音楽も、当時の人々の生きる営み、喜怒哀楽を生き生きと表 現しています。この風変りな連中は、それに実に大まじめにトライし、楽しませてくれるのです。
プログラム

アントニオ・ヴィヴァルディ:
 シンフォニア 第15番 ハ長調 RV.111a
 弦楽の為の協奏曲 ト短調 RV.156
 合奏協奏曲集 「調和の霊感」より 第11番 ニ短調 Op.3-11 RV.567
 弦楽のための協奏曲 ハ長調 RV.115

********** 休憩 **********

 ソナタ ニ短調 Op.1-12 RV.63 「ラ・フォリア」
 ヴァイオリン協奏曲 「四季」より 冬 ヘ短調 Op.8-4
 合奏協奏曲集 「調和の霊感」より 第7番 ヘ長調 Op.3-7 RV.567

プロフィール

ラ・ストラヴァガンツァ東京

松野弘明(ヴァイオリン)と黒木岩寿(コントラバス)をリーダーに、ヴィヴァルディの演奏を目的として2008年に創設されたアンサンブル。その名称はヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集Op.4「ラ・ストラヴァガンツァ」からとったもので、「奇妙な」「風変わりな」という意味をもつ。ヴィヴァルディが残した膨大な数の協奏曲の、知られざる傑作の発掘にも力を注いでいる。メンバーにリュートが入っているのも大きな特徴で、古楽奏法や最新の潮流を取り入れた、生き生きとした色彩感豊かな響きが持ち味である。ラ・ストラヴァガンツァ東京はまた、自らを「ヴィヴァルディびと」と称している。これは、千年の昔、自然への愛や繊細な情感を三十一文字(みそひともじ)に込めた「万葉びと」になぞらえ、ヴィヴァルディの演奏を通じて日本人の心の機微を表現したいという思いを表している。


松野弘明(ヴァイオリン)

山梨県甲府市生まれ。2歳よりヴァイオリンを始め、6歳の時に才能教育海外派遣のメンバーとして、アメリカ、カナダへの海外ツアーに参加。また、全日本学生音楽コンクール中学生の部全国第1位に輝く。1986年桐朋学園大学に入学。在学中日本音楽コンクール第3位、東京室内楽コンクールに入選。87年サイトウ・キネン・オーケストラの欧州ツアーに最年少メンバーとして参加。翌88年ニューイングランド音楽院に留学。在学中ニューイングランド室内楽団でコンサートマスター、ソリストとして活躍する。90年帰国。帰国後、イギリス室内管やフランス、カメラータ・ドゥ・ロクセルロワ室内管等のヨーロッパ主要オーケストラのソリストに抜擢、国内でも日本の代表的なオーケストラと共演も多く、また、ゲスト・コンサートマスターとして、都響、九響等に度々招かれている。ソロ・リサイタルや室内楽での活躍もめざましく、96年、97年には東京、名古屋、大阪とリサイタルを行い様々なメディアから絶賛される。これまでにアイザック・スターン、アレクサンダー・シュナイダーといった20世紀を代表するアーティスト達と共演。その高度なテクニックに裏付けられた音楽性と古典から現代までに及ぶ幅広いレパートリーは高く評価され、今後の活躍が期待されている。 現在、東京シティフィルハーモニック管弦楽団の客員コンサートマスターを務めている。

黒木岩寿(くろき・いわひさ/コントラバス)

東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。1987年安宅賞受賞。88年福島賞受賞。八ヶ岳高原音楽祭、霧島国際音楽祭、ゆふいん音楽祭参加。89・92・94年ポーランド・ウ゛ィニアフスキー音楽祭、92年バルセロナ・カタロニア音楽祭出演。小林研一郎指揮・読売日本交響楽団、ドイツの重鎮ハンス・マルティン・シュナイト指揮・神奈川フィルハーモニー管弦楽団、沼尻竜典指揮・トウキョウ・モーツァルト・プレーヤーズと共演。90年から2004年まで東京芸術大学管弦楽研究部非常勤講師。01年から08年まで神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席奏者。09年より東京フィルハーモニー交響楽団に移籍し首席奏者に就任予定。 現在は水戸室内管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、東京ゾリステン、ジャパン・チェンバー・オーケストラ、トウキョウ・モーツァルト・プレーヤーズ、バロック・バンドのパヴィメント・ジャパン、ラ・ストラヴァガンツァ東京のメンバー。 兵庫県芸術文化センター管弦楽団にも出演している。桐朋学園芸術短期大学、洗足学園音楽大学講師。また、映画音楽(「おくりびと」の録音は記憶に新しい)やコマーシャル、ドラマ等、ジャンルを超えたパフォーマンスで活動中。また自らの企画「文化人類学講座」は好評を博している。

井上静香(ヴァイオリン)

新潟市 出身。桐朋学園大学卒業、同大学研究科修了。1993年 新潟県音楽コンクール大賞受賞。第72 回読売新人演奏会出演。2008年第6回東京音楽コンクール弦楽器部門第2位および聴衆賞受賞。東京交響楽団と共演。米アスペン音楽祭に00 年 いしかわミュージックアカデミーよりIMA賞を授与され奨学金を得て参加。在学中から「JTが育てるアンサンブルシリーズ」、サイトウキネンフェスティバル松本、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、東京のオペラの森、木曽音楽祭、水戸室内管弦楽団定期演奏会など多数に出演。ロバート・マン、原田禎夫、ウィーンフィルの首席メンバーと室内楽を共演。ヴァイオリンを小林すぎ野、鷲尾悠子、原田幸一郎、加藤知子に、室内楽を店村眞積、山崎伸子、ゴールドベルク山根美代子に師事。紀尾井シンフォニエッタ東京メンバー。

篠原智子(ヴァイオリン)

桐朋学園大学音楽学部弦楽器科卒業。同研究科修了。第49回全日本学生音楽コンクール全国大会中学校の部第1位。東儀賞、兎束賞受賞。第10回摂津音楽祭金賞あわせて大阪府知事賞受賞。第7回日本モーツァルトコンクール入賞。第3回名古屋国際音楽コンクール奨励賞、ヤマハ賞受賞。大阪センチュリー交響楽団と共演のほか、ソロリサイタル開催。サイトウキネン若い音楽家のための室内楽勉強会、小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトに参加。サイトウキネンフェスティバル、東京のオペラの森、カザルスホールのヴィオラスペースやプロジェクトQ、PMF音楽祭、水戸室内管弦楽団等に参加。これまでに、故久保田良作、辻井 淳、小栗まち絵、名倉淑子、堀 正文に師事。現在、東京都交響楽団団員。

依田真宣 (ヴァイオリン)

東京藝術大学音楽学部器楽科卒業、同大学院修士課程を修了。東京藝術大学在学中に「福島賞」、「安宅賞」を受賞する。「第4回東京音楽コンクール弦楽部門」第2位等、数々のコンクールで入賞を果たす。2010年度、青山音楽賞(バロックザール賞)受賞。これまでに、ヴァイオリンを岡山 潔、ジェラール・プーレ、オレグ・クリサに師事。水戸室内管弦楽団に参加、紀尾井シンフォニエッタ東京08~09年のシーズンメンバー。現在は大阪フィルや東京フィルのゲストコンサートマスターを務めるなど、オーケストラ、室内楽をはじめとする様々な分野で積極的に活動している。

篠﨑友美(ヴィオラ)

桐朋女子高等学校音楽科を経て1995年桐朋学園大学を首席で卒業。92年東京国際音楽コンクール室内楽部門において齋藤秀雄賞。94年ライオネル・ターティス国際ヴィオラコンクール特別賞。 97年ミュンヘン国際音楽コンクール第3位。在学中よりアメリカのアスペン音楽祭、霧島国際音楽祭、宮崎国際音楽祭、北九州国際音楽祭など数多くのフェスティバルに参加。現在は室内楽や紀尾井シンフォニエッタ東京、ストリングアンサンブルヴェガ、ジャパン・チェンバー・オーケストラ等のメンバーとして活躍している。2002年から新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者としても活躍。

森口恭子(ヴィオラ)

桐朋学園大学研究科修了。4歳よりヴァイオリンを始め、東京音楽大学在学中にヴィオラに転向、特待生奨学金を得て同大学を首席卒業、あわせてNTTdocomoより奨学金を授与される。東京文化会館新進音楽家デビューコンサート、読売新人演奏会、「レインボー21サントリーホールデビューコンサート」などに出演。また、小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト、サイトウキネン「若い人のための室内楽勉強会」に参加。宮崎国際音楽祭、東京のオペラの森、JTアートホール室内楽シリーズ、小布施音楽祭等に出演。これまでに、ヴィオラを店村眞積、兎束俊之、Hartmut Rohdeに、室内楽を原田貞夫、岡田伸夫、渡辺實和子、ロバート・マンに師事。紀尾井シンフォニエッタ東京2009-10シーズンメンバー。オーケストラMAP'S、アンサンブル鴻巣ヴィルトゥオーゾメンバー。現在オーケストラや室内楽を中心に活躍中。

植木昭雄(チェロ)

6歳よりチェロを始める。桐朋学園女子高等学校音楽科(共学)を経て、桐朋学園大学に入学。1994年、第4回日本室内楽コンクールチェロとピアノのデュオ部門で入賞、桐朋学園大学在学中の94年10月、フランスのリヨン国立高等音楽院に留学。95年、イギリス、マンチェスターチェロフェスティヴァルに招かれ参加。同年,第64回日本音楽コンクールチェロ部門入選。96年、イタリア、ラヴェッロ国際室内楽フェスティヴァルにリヨンクァルテットとして招待され、3夜連続演奏会を行う。97年、霧島国際音楽祭にて特別奨励賞を受賞。98年、リヨン国立高等音楽院を卒業し、ディプロマを取得。99年、1月より1年間アメリカ、インディアナ大学に留学。2000年6月、東京文化会館主催の新進音楽家デビューコンサートに出演。01年11月、津田ホールにてデビューリサイタルを行い好評を博す。02年、ソニー音楽芸術振興会より第一回斎藤秀雄メモリアル基金賞受賞。04年、東京フィルハーモニー交響楽団とプフィッツナーのチェロ協奏曲第3番を日本初演。小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウキネン・オーケストラ、室内アンサンブル「パヴィメント・ジャパン」、「ストラヴァガンツァ東京」のメンバー。これまでにチェロを松波恵子、イヴァン・シフォロー、堤 剛に師事。室内楽を原田幸一郎、ラヴェル・クァルテット、練木繁夫に師事。

佐藤亜紀子(リュート)

東京芸術大学音楽学部楽理科卒。在学中に左近径介と水戸茂雄にリュートの指導を受ける。ドイツ国立ケルン音楽大学でK.ユングヘーネルに師事し、2000年にソリスト・ディプロマ取得。その後、スイスのバーゼル・スコラ・カントールムでH.スミスに師事。2003年に帰国。同年より10年3月まで東京芸術大学音楽学部古楽科教育研究助手を務める。演奏ではバロックリュートのソロリサイタル、リュートのデュオ、歌手やアンサンブルとの共演、バロックオペラに出演など多彩な活動を展開中。09年には台東区芸術文化支援制度対象事業として音楽物語「ジョン・ダウランド物語」をプロデュースし、好評を博した。また日本リュート協会の会員として、会報にリュートに関する様々なテーマの記事を執筆している。現在、アイゼナハ音楽院リュートクラス講師。アトリエ楽古主宰。

http://atelierlakko.com

山田武彦(チェンバロ)

東京藝術大学大学院にて作曲を学んだ後、1993年フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科に入学、同クラスの7種類の卒業公開試験を、審査員の満場一致により首席で一等賞(プルミエ・プリ)を得て卒業。数多くの演奏者と共演、的確でおおらかなアンサンブル、色彩豊かな音色などが好評を博し、コンサート、録音、放送等の際のソリストのパートナーとして厚い信頼を得ている。また、自らのプロデュースによる音楽活動も行っており、99年「B→C」オペラシティコンサート、2001年からムジカーザでの11回の演奏会シリーズ、03年からめぐろパーシモンホール「神様の悪戯」連続演奏会、05年東京文化会館「Viva!40代」などを通じて、クラシック音楽の従来のレパートリーと、独自のアプローチによる自らの編曲作品、新作とを結びつけるなど、新しい音楽表現の可能性を常に模索し続けている。洗足学園音楽大学准教授、東京音楽大学非常勤講師。07年より『山田武彦ピアノ伴奏塾』を開講(洗足学園)。