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Concert  コンサート情報

銀座ぶらっとコンサート #56
平井千絵 “ぴあのの部屋” Vol.2
~女性に捧げられた曲たち~

2011年126日(火) 13:30開演

全席指定 2,500

完売
2011年9月24日(土)10:00発売

(c)Takashi Owaki

平井千絵(フォルテピアノ)

協賛:株式会社ヨックモック

平日の昼下がり、銀座でのお買い物のついでに、お友達との銀ぶらの途中に立ち寄れる気軽なコンサート、『銀座ぶらっとコンサート』第56回。オランダを拠点に活躍するフォルテピアニストの平井千絵によるシリーズ、“ぴあのの部屋”の2回目。現在のピアノの原型であり、古典派からロマン派の時代にヨーロッパのお城やお屋敷のサロンで盛んに演奏されていたフォルテピアノ。今回は、女性に捧げられた作品を現在のサロン文化発信の地、王子ホールでお楽しみいただきます。その華奢な姿から生まれる鮮やかで奥深い色彩感ある音色は、当時のサロン文化の牽引者であった女性にこそ相応しいのかもしれません。

 

MESSAGE

 

ピアノの国、とモーツァルトに言わしめた18世紀末のウィーン。芸術の擁護者たちのサロンでは、次々に新しい作品の命が生みだされていました。当時、最新の鍵盤楽器として登場したフォルテピアノは、チェンバロに代わり、またたくまに時代の潮流に乗り、人々を、そして作曲家たちを魅了します。今回は、女性にささげられた曲をお聴きいただきます。身分の高い女性やパトロンへの曲の献呈は、当時の習慣としてよくなされたことでしたが、そこに何らかの想い、または特別なメッセージが込められていたかどうか……。音楽の都ウィーンで、フォルテピアノのために作られた曲たち。華やかなりし頃のウィーンと、そこに集う人々のさんざめきに想いを馳せていただければと思います。

 

――平井千絵

プログラム
ヨーゼフ・ゲリネク(1758-1825): 魔笛のアリア “恋人か女房か”の主題による6つの変奏曲
 ※キンスキー伯爵令嬢に献呈
ベートーヴェン:ロンド Op.51-2
 ※リヒノフスキー公爵令嬢ヘンリエッテに献呈
モーツァルト:幻想曲KV475
 ※フォン・トラットナー夫人に献呈)
モーツァルト:変奏曲 ハ長調 ”きらきら星“ K265 (300e)
 ※アウエルンハンマー嬢(モーツァルトが絶賛した女流ヴィルトゥオーゾ)に献呈
ヨゼフィーネ・アウエルンハンマー(1758-1820) :ハンガリー風主題による6つの変奏曲
プロフィール

(c)Takashi Owaki

平井千絵(フォルテピアノ)

桐朋学園大学ピアノ科卒業。オランダ政府給費留学生、文化庁在外派遣研修員として渡欧。デン・ハーグ王立音楽院古楽器科(フォルテピアノ)修士課程を栄誉賞付き首席で卒業、同時に最優秀者に贈られるニコライ賞を授与される。第5回かながわ学生音楽コンクール ピアノ部門総合第1位。第7回園田高弘賞ピアノコンクール準園田高弘賞・奨励賞受賞。第13回ファン・ヴァッセナール国際・室内楽コンクール(オランダ)、第38回ブルージュ国際古楽コンクールフォルテピアノ部門各第3位。IYAP国際コンクール(ベルギー)優勝。2006年には、ヨーロッパ各地の音楽祭に招かれモーツァルトの協奏曲を演奏。ディアパソン、モンド・ムジクの各誌で賞賛される。なかでも、オルフェオ・バロック・オーケストラとのドイツ・オーストリアツアーは、“この楽器の傑出した専門家”“音楽的直感と、衒いない名人芸”などとウィーン新聞をはじめ各誌で絶賛され、ウィーン・コンツェルトハウスでの演奏は、オーストリア国営ラジオほかEU各国のラジオ局で放送された。現在は、ハーグ王立音楽院教授スタンリー・ホッホランド氏との4手連弾のデュオ活動のほか、ソロ、アンサンブル等、ヨーロッパ各地及び日本において積極的な活動を続けている。リサイタルシリーズ「ウィーンのピアノに魅せられた作曲家たち」は“彼女が古楽に限定されない、良い耳と作品に対する誠実さを備えた優れた奏者であることを示している”(ムジカノーヴァ)、“音の粒の美しさは宝石か真珠のよう、…実にデリカシーに富み、その味わいの深さは格別”(ショパン)などと好評を得ている。これまでにサント国際音楽祭(フランス)、ボーヌ国際バロック・オペラ・フェスティバル(フランス)、バルセロナ国際古楽祭(スペイン)、ユトレヒト古楽祭(オランダ)、フェリシア・ブルメンタル国際音楽祭(イスラエル)、「カリンシアの夏」音楽祭(オーストリア)、フィンチコックス・フォルテピアノ・コレクション・コンサート(イギリス)に出演。10年にはハレ・ヘンデル音楽祭(ドイツ)に招かれている。チェリスト鈴木秀美とのデュオCD「メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品全集」は、平成18年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。「ショパン:ピアノとチェロのための作品集」は、朝日新聞「クラシック音楽」特選盤、レコード芸術準推薦に選ばれた。08年よりアムステルダム音楽院とハーグ王立音楽院の古楽器科(フォルテピアノ専攻)より招かれ学内試験審査員を務めている。神奈川県出身。オランダ、デン・ハーグ在住。