西山まりえ(チェンバロ、ハープ)

出演回数 11回

開館25周年おめでとうございます! わたし、実は出演のみならず、銀座の真ん中という立地、そして昔々の王宮劇場や貴族のサロンのような贅沢な客席数、心躍る演目ラインナップに魅せられ、観客としても25年間を楽しんでいるのです。また出演者としての立場で申し上げるなら、このホールには特別な空気が流れ続けています。お客様にとって音楽が幸せに心に入るように見守る「興行の神様」とでも言いましょうか、舞台の上から何者かに見られている気がします。2013年「西山まりえの歴女楽 Vol.1」の公演で、まだ日本に届いたばかりの1775年フランス製、オリジナルのハープを演奏したとき、その音の粒たちは典雅な振動でホール最後列まで飛んでいきました。今も思い出すと鳥肌が立つようなホールの美しい響きです。その空気感は特別でした。まだスイス留学中の若き日に出演したときから感じていましたが、このホールには魔物がいる!でも恐ろしいものではなく、良きものを求め、心の栄養にしたい魔物が潜んでいる気がします。その秘密には、王子ホールのスタッフ皆様が持つ並外れた優れた感性と、常に一歩先を行ってアーティストに最良のパフォーマンスを促してくださるご助力で成り立つ「ライヴの醍醐味」が存在するからではないでしょうか。即完売となるほど人気の高い王子ホールの公演に、観客としてこれからもスペシャルな面白さを期待し、また出演者としては、毎回が過去最高となる演目をお届け出来るよう、しっかり努めて参ります。そしていつも楽しみにしてくださるお客様へ心から深く感謝をお伝えしたく、またホールでお会い出来ますことを楽しみにしております。

2004年2月14日 定番となった「銀座ぶらっとコンサート」の第1~3回公演に古楽アンサンブル「アントネッロ」の一員として出演。

2013年10月2日 「歴女楽」シリーズ第1回では、18世紀のオリジナル・ハープとチェンバロを弾き分けてマリー・アントワネットの生涯を追った。