イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)

出演回数 15回

王子ホールに呼んでいただくようになってからもう何年も経つので、ホームに戻るような感覚があります。エレベーターを降りてスタッフの皆さんの顔を見るだけで「また来れてよかった」と嬉しい気分になるんです。王子ホールのステージは、コンサートをするうえでこれ以上ないというぐらい親密な空間です。すごく集中できるし、お客様がとても積極的に演奏会に参加していることを実感します。高いレベルの知識を持ち合わせた人々を前に演奏するわけですから、自分のベストを尽くさなければいけないし、いつだってチャレンジングです。でもそのぶんとても満ち足りた気分になるのです。  この先も自分と王子ホールの方向性が重なっていくことを願っています。私は一人の聴き手として、自分の知らない音楽に触れることはとても大事だと思っています。コンサート会場ではじめて出会った作品が自分の耳と心を開いてくれることがあるからです。新しい作品を知ることで、親しんできた曲を新しい角度から見ることができるかもしれません。バッハにしろベートーヴェンにしろモーツァルトにしろ、あるいは現代音楽にしろ、すばらしい音楽を、そしてお客様に驚きを与えられる作品を、これからもお届けしたいですね。

2011年7月30日 2007年の初出演から4年、昼・夜と続けて1日で「J.S.バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ」を全曲演奏し、大絶賛を博した。

2016年10月11日 クリスティアン・ベザイデンホウトをチェンバロに迎えてJ.S.バッハのソナタを2夜にわたって演奏。楽器はいつものストラドではなくヤコブ・シュタイナーを使用。

2017年2月24日 何年も前から計画していたケラス、メルニコフとの共演がついに実現。オール・シューマンの特別プログラムを披露してくれた。