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Concert  コンサート情報

スティーヴン・イッサーリス
~プルースト・プログラム~

2018年116日(火) 19:00開演

全席指定 6,500

完売
2018年6月30日(土)

スティーヴン・イッサーリス(チェロ)
コニー・シー(ピアノ)

イギリスの名チェリスト、スティーヴン・イッサーリスが6年ぶりに登場。熱狂的な音楽愛好家であったフランスの作家マルセル・プルーストに焦点を当てたプログラムを展開します。傑作と謳われている「失われた時を求めて」の中には、いたるところに音楽を取り入れています。また、プルーストには多くの音楽家の友人がいました。今回のプログラムでご紹介するアーン、フォーレ、サン=サーンス、フランク、そして、逆にプルーストに直接触発されて作曲したトーマス・アデス。彼らの音楽がイッサーリスの弦の音に乗って、一夜“失われた時”をゆり戻します。

 

~プルーストの魂が、彼の才能に捧げるこの音楽のオマージュを楽しんでくれることを願っています。~
スティーヴン・イッサーリス

プログラム

アーン:ヴァリアシオン・シャンタント(歌謡的変奏曲)
フォーレ:チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 Op.117
アデス:見出された場所

********** 休憩 **********

サン=サーンス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 Op.123より 第3楽章 ロマンス
フランク:チェロ・ソナタ イ長調

 

※出演者の都合により曲目が一部変更になりました。(2018.06.11)

プロフィール

(c)Jean Baptiste Millot

スティーヴン・イッサーリス(チェロ)

イギリスのチェリスト、スティーヴン・イッサーリスの技術と音楽性には世界中から称賛が寄せられ、ソリスト、室内楽演奏家、教育者として、目覚ましい活躍をしている。これまでに世界中で数多くの著名オーケストラと共演を重ねており、近年では、ベルリン・フィル、ブダペスト祝祭管、クリーヴランド管、ミネソタ管、チューリッヒ・トーンハレ管、NHK交響楽団、フィルハーモニア管、ウィーン響、スウェーデン放送響、マーラー室内管、ワシントン・ナショナル響、ドイツ・カンマ―フィル、エンシェント室内管などと共演している。2015/16年シーズンのハイライトとして、ウィグモア・ホールをはじめとする世界各国でのバッハ:無伴奏チェロ組曲のリサイタルのほか、イアン・ボストリッジ、スティーヴン・ハフ、ロバート・レヴィン、リチャード・エガーとの共演、アンドラーシュ・シフとのボンのベートーヴェン・ハウスで行った、フォルテピアノとベートーヴェン自身のチェロ(50年以上演奏会で披露されていなかった楽器)を用いたリサイタルなどが挙げられる。さらに、ウィグモア・ホールのレジデント・アーティストとして、シーズンを通して室内楽演奏、リサイタル、そして一連の教育イベントに参加している。古楽演奏にも強い関心を持っており、サイモン・ラトル指揮エイジ・オブ・エンライトメント管やニコラス・マッギガン指揮フィルハーモニア・バロック管を始めとする一流の古楽器オーケストラと共演している。また室内楽においても、ロバート・レヴィンとは19世紀初期の楽器を用いたベートーヴェンの全曲演奏と録音を、リチャード・エガーとはJ.S.バッハ、ヘンデル、スカルラッティらの残したヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタの演奏と録音を行っている。一方、現代音楽にも熱心に取り組んでおり、1989年にBBCプロムスでジョン・タヴナーの「奇蹟のヴェール」を世界初演して以来、多くの作曲家の新委嘱作品を演奏している。06年にはザルツブルク音楽祭でヴォルフガング・リームのチェロ協奏曲を世界初演し、09年のオールドバラ音楽祭ではトーマス・アデスのチェロとピアノのための新作をアデスと共演し、同曲は今年3月、ルツェルンにてオーケストラ版の世界初演が行われた。子どもを対象とした執筆や演奏活動にも情熱を注いでいる。子ども向けに偉大な作曲家の生涯を著した「Why Beethoven Threw the Stew」(邦題「もし大作曲家と友達になれたら…」)はフェイバー・アンド・フェイバーから出版され、多くの言語に翻訳されている。また、ハフとの共演でBISにCD「Children’s Cello」(邦題「こどものチェロ」)を録音、さらに作曲家のアン・ダドリーとの共著による子ども向け音楽物語の3作品がユニバーサル・エディションから出版されている。指導者としても、世界各地でマスタークラスを頻繁に行うかたわら、コーンウォールのプロシア・コーヴ国際音楽家セミナーの芸術監督を務めている。CDでは「バッハ:無伴奏チェロ組曲全集」(ハイペリオン)は批評家から最高の評価を得て、グラモフォン誌器楽部門最優秀賞とクラシック・ブリット賞批評家賞に輝いた。また最近ではヴァーリョンとの共演によるシューマンの作品のCD(ハイぺリオン)やチェロと室内オーケストラのための作品を収めた「reVisions」(BIS)がリリースされている。98年、その音楽分野における多大な貢献によって、英国から名誉大英勲章3位(CBE)を授与されたほか、00年にはシューマンの生地ツヴィカウ市からシューマン賞を与えられた。13年には「グラモフォン」誌の「Gramophone Hall of Fame」(殿堂入り)リストに、現在活躍するチェリストとしては2人目としてその名を刻んだ。使用楽器は英国王立音楽院より貸与された1726年製ストラデヴァリウス「Marquis de Corberon (Nelsova)」。

コニー・シー(ピアノ)

カナダ生まれ。1993年、30歳以下の最も優れたクラシック・アーティストに贈られるシルヴァ・ゲルバー賞を受賞。9歳でシアトル交響楽団とメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番を共演してオーケストラ・デビューを飾る。ソリストとして、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ各地のオーケストラと幅広く共演し、ソロ・リサイタルもカナダ、アメリカ、アイスランド、イギリス、スペイン、イタリア、ドイツ、さらに中国で数多く開いている。また、室内楽もタベア・ツィンマーマン、イザベル・ファウストなど多くの世界的な音楽家たちと演奏し、中でも、チェロのスティーヴン・イッサーリスとの度重なる共演は高く評価されている。