ojihall


Concert  コンサート情報

ミシェル・ダルベルト

2010年518日(火) 19:00開演

全席指定 6,000

完売


(c)Jean Phillippe Raibaud

ミシェル・ダルベルト(ピアノ)

ミシェル・ダルベルトが充実の時を迎えています。早くから優れたテクニックと抜群の音の美しさで高い評価を得ていましたが、近年、磨き抜かれた演奏は風格が漂い、エスプリに富んでいます。満を持しての王子ホール初登場に際し、作曲家同士が世紀をまたがって、実際に会った事がないのにもかかわらず、芸術的な絆で結ばれていることを示すプログラムを提示してくれました。名実ともにフランスを代表するピアニストの演奏をご堪能ください。 

プログラム

「ビヨンド・センチュリーズ」

J.S.バッハ:「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」より 前奏曲とフーガ 嬰ハ短調 BWV849
メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54
J.S.バッハ/ブゾーニ:オルガン・コラール ヘ短調 BWV639
リスト:バッハのカンタータ「泣き、嘆き、憂い、おののき」と
    ロ短調ミサ曲の「十字架につけられ」の通奏低音による変奏曲

********** 休憩 **********

シューベルト:「3つのピアノ曲」より 第1番 変ホ短調 D946-1
シューマン:3つの幻想的小曲 Op.111
ブラームス:「バラード集」より 第1番 ニ短調 Op.10-1
       :「4つの小品」より 第1番 ロ短調 Op.119-1
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲 Op.19
リスト:ベッリーニ「ノルマ」の回想

プロフィール

(c)Jean Phillippe Raibaud

ミシェル・ダルベルト(ピアノ)

パリ生まれ。3歳半でピアノを始め、12歳の時にアルフレッド・コルトーの愛弟子ヴラド・ペルルミュテールに紹介され、1968年パリ国立高等音楽院のペルルミュテールのクラスに入学、9年後卒業。75年にクララ・ハスキル・ピアノ・コンクールで優勝、78年にはリーズ国際ピアノ・コンクールで優勝し、また最初の録音であるシューベルトの2つのソナタがアカデミー・シャルル・クロ・グランプリを受賞したことで、同年代のピアニストの中でも特に際立った存在として、とりわけその優れた演奏テクニックで一躍注目を集める。これまでに、エーリヒ・ラインスドルフ/パリ管弦楽団、サー・コリン・デイヴィス/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ヴォルフガング・サヴァリッシュ/スイス・ロマンド管弦楽団、クルト・マズア、レナード・スラトキン/フランス国立管弦楽団、エリアフ・インバル/ウィーン交響楽団、(旧)ケルン放送交響楽団、アンドリュー・デーヴィス/ロンドン・フィル、シャルル・デュトワ/モントリオール交響楽団、マンフレッド・ホーネック/オスロ・フィル、ユーリ・テミルカーノフ/サンタチェチーリア管弦楽団のほか、マレク・ヤノフスキ、ギュンター・ヘルビッヒ、ネーメ・ヤルヴィ、ジョゼフ・スヴェンセン、フランツ=ポール・デッカー、ハンス・フォンク、ドミトリ・シトコヴェツキー、ジョン・ネルソン、ぺトル・アルトリヒテル、ルドルフ・バルシャイ等の指揮で共演している。またルツェルン、モントルー、エディンバラ、ウィーン、エクサン・プロヴァンス、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン、モントリオール、シアトルなどの音楽祭に客演している。「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」でも、メイン・ゲストの1人として来日している。デビュー当時よりシューベルト、モーツァルトの解釈には定評があり、その他リスト、ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルの演奏も高く評価されている。また、ソリストとしてのみならず室内楽奏者としても際立った存在である。ヘンリク・シェリングとベートーヴェンのソナタ全曲演奏会、ニキタ・マガロフと2台ピアノ演奏会を行なったほか、ボリス・ベルキン、ドミトリ・シトコヴェツキー、リン・ハレル、トルルス・モルク、ルノー・カプソン、ゴーティエ・カプソン、ニコライ・ズナイダー、ユーリ・バシュメット、アンリ・デュマルケ等と共演している。レコーディングにも非常に積極的であり、グリーグのピアノ協奏曲やシュトラウスの「ブルレスケ」をポミエ指揮フィルハーモニア管と、シューマンのピアノ協奏曲のライブ演奏をウィーン音楽祭でインバル指揮と、また、バーバラ・ヘンドリックスとのフォーレの歌曲集や、ジェシー・ノーマンとのショーソンの歌曲集などがある。中でも特に、DENONに録音したシューベルトのピアノ作品全集の14枚組のCDが顕著である。現在はBMGに幅広いレパートリーを録音しており、最初のドビュッシーの前奏曲集は雑誌「ル・モンド・ドゥ・ラ・ミュジーク」で特選盤に選ばれ、またジョン・ネルソン指揮パリ室内管弦楽団とモーツァルトのコンチェルト第20番、第22番も録音している。2004年リリースの「リゴレット-リスト編曲~ヴェルディ、ワーグナー/トランスクリプション」は、グラモフォン、ディアパソン、クラシックFMなど各誌で絶賛され、売行きも同夏のトップを記録した。08年、新進チェロ奏者アンリ・デュマルケとブラームスのソナタ集を録音し、好評を得る。91年以来クララ・ハスキル国際コンクールの審査委員長を務めており、現在は名門イタリアのイモラ音楽院でも後進の指導にあたっている。1996年にはフランス政府から国家功労勲章を授与された。日本ではNHK交響楽団や東京都交響楽団と共演し、絶賛される。06年放映のNHKテレビ「スーパーピアノレッスン」では講師を務め、エスプリに富んだ演奏を披露した(08年4月~7月、NHK再放送)。