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Concert  コンサート情報

ビーバー “ロザリオ・ソナタ” 全曲演奏会

2008年1213日(土) 15:00開演

全席指定 6,000 


パヴロ・ベズノシウク(バロック・ヴァイオリン)
デイヴィッド・ロブロウ(チェンバロ、オルガン)
ポーラ・シャトーネウフ(テオルボ)
リチャード・タニクリフェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
新井弘順(語り)

聖母マリアの生涯を15の場面に分けて描く世界一美しいヴァイオリン音楽の秘曲と言われているビーバーのロザリオ・ソナタ。この曲は第1曲と終曲のパッサカリア以外、通常の調弦法ではないスコルダトゥーラを用いて15通りの調弦で演奏されることから1日での全曲演奏が困難な難曲です。この度、英国アカデミー・エンシェント管弦楽団コンサート・マスターのパブロ・ベズノシウクが6挺のヴァイオリンを持って来日。更に彼は、曲間に役者による玄義についての祈祷書の朗読を挟むことによってより音楽性とドラマ性を高めています。2回の休憩を含んで4時間という壮大なコンサートですが、あまりに美しくミステリアスな音楽は一時も飽きる間がありません。恐らく今後日本で実現不可能であろう全曲演奏会をどうぞお聴き逃しなく!

プログラム

イエス・キリストと聖母マリアの玄義に基づくヴァイオリンと通奏低音のための15のソナタとパッサカリア

第一部 喜び (50分)
受胎告知/エリザベト訪問/キリスト降誕/イエスの拝謁/神殿のイエス

********** 休憩(30分) **********

第二部 苦しみ (60分)
ゲッセマネの園での苦しみ/むち打たれ/いばらの冠をかぶせられる/十字架を担う/イエス磔刑

********** 休憩(30分) **********

第三部 栄え (70分)
イエス復活/イエス昇天/聖霊降臨/聖母マリア被昇天/聖母マリアの戴冠/パッサカリア

プロフィール

パヴロ・ベズノシウク(バロック・ヴァイオリン)

ソリスト、室内楽奏者として活躍するかたわら、コンサートマスターとしてアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、アムステルダム・バロック・オーケストラ、 エイジ・オブ・エンライトメントなど、多くのピリオド・オーケストラを率い、指揮活動も行う。ルネサンス、バロック、古典、現代のヴァイオリン、ヴィオラや中世のヴァイオリン(フィドル)など多様な楽器を巧みに扱うが、いずれの演奏も高く評価されている。近年では「ビーバーのロザリオ・ソナタ」の演奏会を定期的に行い、ヨーロッパ各地で絶賛を浴びている。レコーディングは多岐にわたり、バッハ、ヴィヴァルディ、モーツァルト、シューベルトなどを錚々たる演奏家と録音している。現在、ハーグの王立音楽院でバロック・ヴァイオリンの教鞭をとっている。

デイヴィッド・ロブロウ(チェンバロ、オルガン)

指揮者、チェンバリスト、ピアニスト、そしてヴォーカル・コーチでもある。指揮者としてのレパートリーは50回を越えるオペラ作品のほか、バレエ、オラトリオ、オーケストラ作品など多岐にわたる。スペイン、イタリア、フランス、スイス、オーストリア、ニュージーランドなど世界中でソロ奏者として活躍。レパートリーの幅も広く、16世紀初頭から20世紀後半にまで及ぶ。25年にわたり、BBC放送をはじめ、数多くの作品をレコーディングしている。通奏低音奏者としては、世界の古楽奏者のなかでも指折りの演奏家と多く共演。ニュー・ロンドン・コンソートとは中世からバロックまで30枚近いCDを収録した。

ポーラ・シャトーネウフ(テオルボ)

米国フルブライト奨学金を受け1982年ロンドンに留学。瞬く間に古楽演奏をリードするソリスト、アンサンブル奏者としての地位を確立した。ガブリエリ・コンソート、ジョルディ・サバールのコンセール・デ・ナシオンなど、多くの一流古楽アンサンブルと共演を重ねている。ロイヤル・オペラ・ハウス、イングリッシュ・ナショナル・オペラ、グラインドボーンなどで通奏低音奏者として活躍。レコーディングはデッカ、EMI、ドイツ・グラモフォンなど広範囲にわたっている。キャサリン・ボットとストロッツィの研究、編纂、レコーディングなども行う。バーミンガム大学で、通奏低音奏法、リュートを指導している。

リチャード・タニクリフェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

イングリッシュ・コンサート、エイジ・オブ・エンライトゥンメント、ガブリエリ・コンソートなど、多くの代表的な古楽器オーケストラの首席チェリスト、通奏低音奏者である。室内楽奏者、ソリストとしてのレパートリーは、16世紀ヴィオールから現代作品にまで及ぶ。レコーディングも多岐にわたるが、ベズノシウクをはじめ、英国の著名な奏者たちと組んだ室内楽作品は高い評価を得ている。バッハの無伴奏チェロ組曲の演奏は高い評価を得ており、組曲第5番は、舞踏家エリザベス・リーと共に「パルティータ」と銘うって英国中で公演した。マンチェスターやバーミンガムで教鞭をとっている。

新井弘順(語り)

所沢市真言宗豊山派宝玉院・普門院住職。高野山大学大学院修士課程卒業。真言宗豊山声明を青木融光大僧正より学ぶ。国立劇場声明・雅楽・音楽公演の古典・新作の演奏に参加。ドイツ、チェコ、オーストラリアなど海外でも幅広い活動を行う。1997年天台声明家と「声明4人の会」を結成、現在「声明の会・千年の聲」に発展改称。元NHK邦楽技能者育成会講師、国立劇場雅楽声明専門委員。現在、上野学園大学日本音楽史研究所研究員として声明の楽譜および記譜法を研究するほか、国立音楽大学、種智院大学、総本山長谷寺研修所・専修学院の非常勤講師を務める。迦陵頻伽聲明研究会会員。